都会の罠について

2019/11/14
 
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豊かな人はどうして貧しい人のことがわからないのか

前に貧しい人や現状について書きました。
今回はなぜ、豊かな人は貧しい人のことがわからないかを解説していきます。

今日は豊かな人が構造的に貧しい人のことがわからない都会の罠についての記事です。

はじまりはじまり~♪

ブログを読むのが億劫な人は動画をどうぞ。内容はブログと同じです。

日本に貧困はないと思っている人たち

まず貧困についてある対談を書籍から引用します。

”鈴木 先日、ジョギングをしながらラジオを聴いていたら、自民党幹事長の「(日本には)食べるのに困るような家はないんですよ。実際は」という発言について取り上げていて、僕はもう、その場でラジオを壊したい衝動に駆られてしまって・・・・・・。ここ数年、かつて期待していた以上に国内の貧困問題について盛んな議論が交わされるようになってくれていますよね。それなのに国政の頂点にいる人間が今さらそんな発言ができてしまうのがもう、情けなくてならない。でも、残念ながら多くの日本人の認識ってその程度だと思うんです。正直、貧困にまつわるルポを書いてきて、無力感を感じています。
 阿部 私も最近のことですけど、ある市議会の議長さんから言われました。その市では一応「子どもの貧困対策を推進します」って言い始めているんです。ところがその議長さんが、「でも、本当にうちの市で貧困の子供なんているんですかね」と本音をおっしゃって。 ああ、その程度の認識なんですか、と呆れました。国会議員なら雲上人ってことでそうかもしれないいんですけど、市議会レベルの方々は地元を回って、地域の草の根レベルで住民の方々と話しているわけですよね。なのに、まったく貧困の実態がわかっていない。その意義を感じたこともないまま、貧困対策を推し進めているって、もしかしたら何もしないより怖いことかもと思ってしまいました”

引用文献 阿部彩 鈴木大介 PHP新書(2018)貧困を救えない国日本 p16-17

 この対談で何がいいたいかというと、豊かな人(ここでは国会議員や市会議員など)は貧しい人、貧困状態に置かれている人のことをろくに知らず自分の無知をさらけ出しているということです。
 それが「(日本には)食べるのに困るような家はないんですよ、実際は」とか「でも、本当にうちの市に貧困の子供なんているのですかね」という発言からわかります。
 豊かな人は貧しい人などいないと思い込んでいるわけです。豊かな人ほどその傾向は強いようです。

都会の罠にはまる

では、なぜ豊かな人は貧しい人が存在すること、貧しい人のことがわからないのでしょうか? それについて、ある書籍から引用をします。

”専門家たちが農村から離れ、ヒエラルキーを上がって都市や国際的な中心地に引き寄せられるのは、知識や名声、そしてその結果としての報酬やインセンティブを与える国際的なシステムのためだけではない。よりより住宅、病院、学校、コミュニケーション、生活用品、レクエーション、社会サービス、労働環境、給料、仕事の将来性なども、彼らを引きつける要素である。第三世界諸国では、他の国と同様、学者、官僚、外国人、ジャーナリストたちはすべて都市に住んでいるから、あるいは都市をベースとしている。彼らはすべて、「都会の罠」の犠牲者、ただし、たいていの場合、自ら望んでのことであるが 省略 昇進するにつれ、農村地域、特に都市から遠く離れた地域との接触は少なくなっていく。省略、ひとたび首都の省庁や地方の本局で地位を築いてしますと、官僚もまた罠にはまり込んでします”

引用文献 ロバートチェンバース 明石書店 (1995) 第三世界の農村開発 p29

 上記の文章は何が言いたいのかというと、貧しい人たちの農村開発の決定権や進言ができる専門家や官僚たちは能力があればあるほど、貧しい人たちが存在する農村ではなく豊かな都市で仕事をすることになります


 都市には学校や職場となる政府関係の仕事があり、そこでキャリアを積み家族を作り都市をベースにして実績を積んでいきます。すると結果的に貧しい人と接することがどんどん減っていくことになります。なぜなら貧しい人ほど都市の中心から遠い辺鄙な田舎や貧しい土地に住んでいるからです。そして貧しい人は豊かな人と接することは皆無になります。


 こうやって豊かな人は都市に縛り付けられることになり、貧しい人との距離が広がります。そして離れているために豊かな人は貧しい人がどんな生活をし、何を必要としているかがわかりません。すると豊かな人たちは自分たちの考える貧しい人に向けた間違った政策をしてしまい、いつまでも貧しい人を豊かにできないのです。


 都市に縛り付けられ農村に関わることができなくなるのが「都会の罠」です

 これは第三世界だけの問題ではないでしょう。日本も同じだと思います。
 政策を作る国会議員や官僚は、能力があり決定権のあります。そういう人ほど都会の中心に住み、貧しい人たちと接することもなく(あったとしても陳情などのほんのわずかな時間であり、それも貧しい人と会うのではなくNPOの代表などのより豊かな人と会うでしょう)貧しい人のことがわからず、豊かな人たちが想像する「貧しい人」に向けた政策をするだけだと思います。そういう政策は往々にして貧しい人のためにならず役に立ちません。


 こうやって、豊かな人は自分の狭い体験から判断して、本当に苦しい生活をしている貧しい人のためにはならない政策ばかり行い、貧しい人を助けることができないのです。それを如実に表したのが、最初に引用した国会議員や市会議員の発言です。

 また、私が思うのは国会議員や市会議員は自分の票になる人のところだけを周り、本当に助けを必要としている貧しい人たちのところには入っていかないと思います。


 議員にとって大切なことは票を取って選挙に勝つことであり、多くの票を持つ団体に顔を出し、ほとんど票に結び付かない貧しい人たちは目に入らない対象なのです。


 また、官僚もそうでしょう。自分の出世が第一の目的であり、そのために権力のある都市の中心に住むことを望み、国民や市民のために努力するのではなく出世に結びつく結果を考えて行動をします。
 そうやって豊かな人ほど自分のために、出世のために都市の中心に住み、実績を積んでいきます。そこには貧しい人に対する関心などないでしょう。もしあってもそれは出世などに結びつかず、貧しい人のためになることをすればするほど出世から遠のき、結果的に貧しい人のための政策に関わることができず、結局、貧しい人を助けることはできないのです。
 

まとめ

 このように豊かな人は都会の罠にはまり、貧しい人が存在することも知らず無知をさらけだして政策を決定していきます。

 今日は都会の罠について説明しました。では都会の罠はどうやって解決したら良いかはいつか記事にしますのでしばらくお待ち下さい。

今日はここまで!

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